舌の力が弱くなるとどうなるか|低舌圧(30kPa未満)の意味

カテゴリ:口腔機能低下症 | 公開日:2026-07-26 | 最終更新日:2026-09-01 | 点検日:2026-10-01 | 監修:吉元 剛彦(医療法人 吉元睦男歯科医院 院長・歯科医師)

舌の力が弱くなるとどうなるか|低舌圧(30kPa未満)の意味

舌は「話す」だけでなく、「食べ物をまとめて飲み込む」大切な役割を担っています。この舌の力が弱くなった状態を低舌圧(ていぜつあつ)と呼びます。最大舌圧が30kPa未満が一つの目安です。舌の力が落ちると何が起きるのかをご説明します。

この記事の要点

  • 低舌圧は最大舌圧が30kPa未満の状態を指します
  • 舌は食べ物をまとめて喉へ送り、飲み込むために欠かせません
  • 舌の力が落ちるとむせ・食べこぼし・滑舌の衰えにつながります
  • 原因は加齢・筋力低下・全身疾患・お口を使う機会の減少など
  • 舌の体操で鍛えられる部分があり、専用器具で測定できます

舌が担っている役割

舌は、思っている以上に多くの働きをしています。

場面舌の働き
食事食べ物を歯の上に運び、噛んだものを唾液と混ぜてまとめる
飲み込みまとめた食べ物を上あごに押し付け、喉の奥へ送り込む
会話「タ」「カ」「ラ」などの発音をつくる
お口の掃除歯や粘膜についた食べかすを動かす

飲み込む瞬間、舌は上あごを強く押します。この「押す力」が舌圧です。舌圧が弱いと、食べ物を喉へ送りきれず、むせや飲み込みにくさにつながります。

30kPaという基準

舌圧は専用の測定器で測ります。風船状の器具を舌で上あごに押し付け、そのときの最大の圧力を記録します。

最大舌圧が30kPa(キロパスカル)未満だと、低舌圧と判断されます。これは口腔機能低下症の7つの検査項目の一つです。

数値で表せるため、状態の変化を客観的に追えるのが特徴です。検査全体の内容は 口腔機能低下症の7項目検査 をご覧ください。

舌の力が弱くなる原因

「食べにくい→やわらかいものを選ぶ→さらに使わない→もっと弱くなる」という悪循環に入りやすいのが特徴です。早く気づくほど、この循環を止めやすくなります。

低舌圧が続くと起きること

むせが続く場合は、誤嚥(食べ物が気管に入ること)への注意も必要です。詳しくは 食事でむせるようになったら をご覧ください。

舌を鍛える体操

舌の力は、体操で鍛えられる部分があります。無理のない範囲で毎日続けることが大切です。

飲み込みに問題がある方は、体操の前にご相談ください。状態によって適した方法が異なり、無理をするとかえって負担になることがあります。

※ 記載の期間・回数・費用は目安です。お口の状態や全身の状態により異なり、実際の治療方針は診察のうえ判断いたします。

よくあるご質問

低舌圧とはどのくらいの数値ですか?
最大舌圧が30kPa(キロパスカル)未満だと低舌圧と判断されます。専用の測定器で、風船状の器具を舌で上あごに押し付けたときの最大の圧力を測ります。口腔機能低下症の7つの検査項目の一つです。
舌の力が弱くなると何が起きますか?
食べ物を喉へ送りきれず、むせや飲み込みにくさが生じます。滑舌が悪くなる、食事量が減るといった影響もあります。食べにくさからやわらかいものを選ぶと、さらに舌を使わなくなる悪循環に入りやすくなります。
舌の力は鍛えられますか?
体操で鍛えられる部分があります。舌を上あごに押し当てる運動、左右・前後に動かす運動、「パ・タ・カ・ラ」をはっきり発音する体操などがあります。ただし飲み込みに問題がある方は、体操の前にご相談ください。

出典

※ 本記事の掲載内容は一般的な情報です。症状や適応には個人差があり、実際の治療方針は診察のうえ判断いたします。費用は2026-09-01時点の税込金額です。

※ 点検日(2026-10-01)は、記事の内容(制度・費用・リンクなど)に変更がないかを確認した最新の日付です。内容に実質的な変更があった場合は最終更新日を更新します。

医療法人 吉元睦男歯科医院について

舌圧は専用の器具で測定できます。飲み込みや滑舌が気になる方はご相談ください。

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