食事でむせるようになったら|嚥下機能低下と誤嚥性肺炎

カテゴリ:口腔機能低下症 | 公開日:2026-07-26 | 最終更新日:2026-09-01 | 点検日:2026-10-01 | 監修:吉元 剛彦(医療法人 吉元睦男歯科医院 院長・歯科医師)

食事でむせるようになったら|嚥下機能低下と誤嚥性肺炎

食事のときに「むせる」ことが増えてきたら、飲み込む力(嚥下機能)が弱くなっているサインかもしれません。むせは、食べ物や唾液が気管のほうへ入りかけたときに、体が押し返そうとする反応です。放置せず、原因を確かめることが大切です。

この記事の要点

  • むせは食べ物や唾液が気管に入りかけたときの防御反応です
  • 飲み込む力の衰え(嚥下機能低下)は口腔機能低下症の検査項目の一つ
  • むせずに気管へ入る「不顕性誤嚥」があり、むせない=安心ではありません
  • 誤嚥に口の中の細菌が加わると誤嚥性肺炎につながります
  • お口を清潔に保つこと・飲み込みの力を保つことが予防になります

「むせる」とは何が起きているのか

食べ物や飲み物は、通常は喉から食道へ送られます。ところが飲み込む力やタイミングが乱れると、気管(空気の通り道)のほうへ入りかけてしまうことがあります。これを誤嚥(ごえん)といいます。

むせは、この誤嚥を体が察知して、咳で押し返そうとする防御反応です。むせること自体は、体が守ろうとしている証拠でもあります。問題は、むせが増えること、そして「むせずに入ってしまう」ことです。

むせないから安心とは限りません

「不顕性誤嚥(ふけんせいごえん)」といって、むせる反応が起きないまま、少量の唾液や食べ物が気管へ入ってしまうことがあります。とくに睡眠中に起こりやすく、ご本人も気づきません。

むせる力そのものが弱くなっている方のほうが、かえって注意が必要な場合があります。「最近むせなくなった」ことが、必ずしも改善を意味しないのはこのためです。

むせるようになる原因

嚥下機能の低下は、口腔機能低下症の7項目の検査で確認できます(検査の内容)。

誤嚥性肺炎との関係

誤嚥そのものよりも注意したいのが、誤嚥に口の中の細菌が加わったときに起こる誤嚥性肺炎です。

気管へ入った食べ物や唾液に細菌が含まれていると、それが肺で炎症を起こすことがあります。高齢の方では、入院や体力低下のきっかけになることが知られています。

だからこそ、お口を清潔に保って細菌を減らすことと、飲み込む力を保つことの両方が予防につながります。歯周病と全身の関係については 歯周病と全身の健康 でも触れています。

受診の目安と工夫

受診をおすすめする目安

ご家庭でできる工夫

むせが強い・繰り返す場合は、医科(耳鼻咽喉科・内科など)との連携が必要なこともあります。状態に応じてご案内します。当院は鹿児島市吉野町にあり、鹿児島駅から車で約15分です。

※ 記載の期間・回数・費用は目安です。お口の状態や全身の状態により異なり、実際の治療方針は診察のうえ判断いたします。

よくあるご質問

食事でむせるのはなぜですか?
飲み込む力やタイミングが乱れ、食べ物や唾液が気管のほうへ入りかけたときに、体が咳で押し返そうとする反応がむせです。加齢による嚥下機能の低下、舌の力の低下、唾液の減少などが原因になります。
むせなくなったので改善したと考えてよいですか?
必ずしもそうとは限りません。むせる反応が起きないまま気管へ入る不顕性誤嚥があり、むせる力そのものが弱くなっている場合もあります。むせが減っても、食事量の減少や発熱の繰り返しがあれば受診をおすすめします。
むせと肺炎は関係がありますか?
あります。気管へ入った食べ物や唾液に口の中の細菌が含まれていると、肺で炎症を起こす誤嚥性肺炎につながることがあります。お口を清潔に保って細菌を減らすことと、飲み込む力を保つことの両方が予防になります。

出典

※ 本記事の掲載内容は一般的な情報です。症状や適応には個人差があり、実際の治療方針は診察のうえ判断いたします。費用は2026-09-01時点の税込金額です。

※ 点検日(2026-10-01)は、記事の内容(制度・費用・リンクなど)に変更がないかを確認した最新の日付です。内容に実質的な変更があった場合は最終更新日を更新します。

医療法人 吉元睦男歯科医院について

むせが続く方、ご家族のむせが気になる方は、まずご相談ください。飲み込みの状態を確認します。

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